正答3
解説
正解は3です。
運動学習(技能の習得)と学習の転移に関する基本概念を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 知覚運動学習では、知覚と運動が別々の順に学ばれるのではなく、相互に結びつきながら同時に学習されます。
知覚の手がかりと運動の調整が一体となって技能が形成されます。
2:× 負の転移は、先に学んだことが後の学習を妨げることです。
後の学習が先の学習の記憶に影響することは、逆向抑制(逆向干渉)と呼びます。
3:○ 正しい記述です。
練習が進むと、ばらばらだった運動要素が時間的・空間的にまとまり、滑らかに連携するようになります。
これを協応といいます。
4:× 利き手で練習した技能は、練習していない非利き手にも転移します。
これを両側性転移といいます。
5:× 技能は、言葉で説明しにくく意識せずに使われる手続き記憶であり、潜在記憶に分類されます。
顕在記憶(宣言的記憶)ではありません。
【ポイント】
記憶は顕在記憶(エピソード記憶・意味記憶)と潜在記憶(手続き記憶・プライミングなど)に分けられます。
自転車の乗り方のような技能は手続き記憶の代表例です。
【用語】
知覚運動学習:感覚で得た情報をもとに、運動を調整しながら上達していく学習である。
負の転移:前に学んだことが、あとの学習を妨げる方向にはたらく現象である。
協応:複数の運動の要素がタイミングを合わせて組み合わさり、一連の動作となることである。
顕在記憶:内容を意識的に思い出して言葉で説明できる記憶である。
技能:練習によって身につく、自転車の運転のような動作や手順の習得を指す。