正答4
解説
正解は4です。
運動の知覚(運動視差、静止網膜像、仮現運動、誘導運動など)の用語の意味を問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 観察者が動くと、近くのものは視野内で大きく速く動き、遠くのものは小さくゆっくり動きます。
大きく動くものほど近くに見えるのであり、遠くに見えるのではありません。
2:× 静止網膜像は、眼球運動による網膜上の像の動きを実験的に打ち消し、像を網膜上に固定した状態をいいます。
このとき像は短時間で見えなくなります。
動きが見えないときの網膜像を指す用語ではありません。
3:× 仮現運動は、静止した2つの光点を適切な間隔で交互に点滅させると、1つの光が動いて見える現象です。
実際には動いていないものが動いて見えるのであり、記述は逆です。
4:○ 正しい記述です。
点の集まりが回転すると立体の形が見えるように、運動の情報は物の立体構造を知覚する手がかりになります(運動からの構造復元)。
5:× 誘導運動は、周囲の枠や背景が動くと静止した対象が動いて見える現象です。
雲が流れると月が動いて見える例が代表です。
静止した対象同士の間に生じる見かけの動きは仮現運動にあたります。
【ポイント】
仮現運動は「静止したものの交互呈示で動きが見える」、誘導運動は「周囲の動きで静止物が動いて見える」と区別します。
運動視差は奥行き知覚の単眼性の手がかりの一つです。
【用語】
運動視差:観察者が動いたときに近くの物は大きく、遠くの物は小さく動いて見える奥行きの手がかりである。
静止網膜像:眼球が動いても網膜上の位置が変わらないように固定した像で、しばらくすると見えなくなる。
仮現運動:静止した光や像を時間をおいて順に示すと、動いているように見える現象である。
誘導運動:周囲が動くことで、静止している対象のほうが動いて見える現象である。