正答3
解説
正解は3です。
前言語期にある3歳の自閉スペクトラム症児へのコミュニケーション指導を問う問題です。
前言語期の指導では、要求や注意を共有するやりとりの基盤づくりを優先します。
この問題は適切でないものを選ぶので、○ が答え(適切でない指導)です。
【選択肢別解説】
1:× 適切です。
子どもが好む感覚運動あそびを繰り返し、途中で止めて「もっと」という要求表現が出るのを待つことで、伝える意図を育てます。
2:× 適切です。
話し手の方へ子どもの注意を向けさせることは、共同注意ややりとりの基盤づくりにつながります。
3:○ 適切ではありません。
前言語期の子どもに「あ」「い」「う」など意味のない単音を復唱させても、伝え合う手段としての言葉にはつながりません。
正しくは、意味のあるやりとりの中で伝える手段を育てます。
4:× 適切です。
「ちょうだい」の動作(身ぶり)を教えることは、音声言語の前段階の要求手段として有効です。
5:× 適切です。
自閉スペクトラム症児は視覚的な情報を理解しやすいため、知っている店のロゴなどで行き先を伝えるのは有効です。
【ポイント】
前言語期の指導の目標は、要求・共同注意・やりとりといったコミュニケーションの機能を育てることです。
身ぶりや絵カードなどの視覚的手段を積極的に用います。
【用語】
前言語期:意味のある言葉を話し始める前の時期で、身ぶりや発声でやりとりする段階を指す。
感覚運動あそび:体を揺らされたりくすぐられたりするなど、感覚や運動の心地よさを楽しむ遊びである。
自閉症スペクトラム障害:対人的なやりとりの困難と、こだわりの強さを特徴とする発達障害である。
復唱:相手が言ったことをそのまま繰り返して言うことを指す。