薬物の血中濃度(C)の経時変化が下図のようになったため、体循環コンパートメントと末梢コンパートメントからなる線形2-コンパートメントモデルで解析し、次の式の形で表した。
C = A・e^(-α・t) + B・e^(-β・t)。
ただし、A、B、α、βは定数、tは時間であり、投与量をDとする。
このときの薬物動態パラメータに関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
(図:縦軸が血中濃度(μg/mL、対数目盛、1〜10)、横軸が時間(h、0〜12)の片対数グラフ。0〜3時間付近の急激な下降部分に①のラベル、8〜12時間付近の緩やかな下降部分に②のラベルが付されている。)
正解を2つ選んでください。
正答1・4
解説
正解は1と4。
片対数プロットの投与直後(t=0)の血中濃度は、C=A・e^0+B・e^0=A+Bで表される。
終末相(β相、図の②の緩やかな下降部分)はほぼ単一指数関数的な消失を反映するためその傾きから消失速度定数βを直接求められる。
一方、図の①の初期急峻な下降部分(分布相)はα相とβ相が重なった曲線であり、そのままの傾きはαそのものではなく、外挿したβ相を差し引く残差法(フェザリング法)で初めてαの真の傾きが得られるため選択肢2は誤り。
AUCはA/α+B/βで表され(A+B)/(α+β)ではない。
体循環コンパートメントの分布容積はD/(A+B)であり、Bを含まないD/Aは誤り。