問230-231 72歳男性。
1ヶ月前に妻と死別後独居となり、毎日ほとんど食事をとらず、アルコールを多量に摂取していた。
ある朝、娘が自宅を訪れたところ、意識消失状態で床に倒れていたため、救急車を呼び救急病院に搬送された。
診察の結果、ウェルニッケ脳症を疑い、治療を開始した。
入院時所見:
身長167 cm、体重50 kg、尿量30 mL/h
血清クレアチニン値0.65 mg/dL、Na 150 mEq/L、K 4.0 mEq/L
問230(実務)
入院時に投与するのが適切なのはどれか。
2つ選べ。
正解を2つ選んでください。
正答3・4
解説
正解は3と4。
慢性的な食事摂取不良とアルコール多飲によりビタミンB1(チアミン)欠乏をきたしウェルニッケ脳症を発症したと考えられるため、糖の投与に先立ってビタミンB1製剤を投与することが必須であり、電解質バランスや血糖に配慮したブドウ糖加酢酸リンゲル液で水分・エネルギーを補う。
ビタミンB1を補充せずに高カロリー輸液(1)を先行させると糖代謝でチアミンがさらに消費されウェルニッケ脳症が悪化しうる。
血清Naが150 mEq/Lと高値であるため生理食塩水(2)によるナトリウム負荷は望ましくなく、血清K値は基準範囲内でありカリウム製剤(5)の投与も現時点では不要である。