問228-229 60歳男性。
高血圧症及び不眠症のため、2週間ごとに近医を受診していた。
最近、呼吸困難感及び胸痛を認め、さらに血痰及び喀血を生じたため、精査加療目的で大学病院に入院となった。
その後、侵襲性肺アスペルギルス症と診断され、ボリコナゾールによる治療を翌日から開始することになった。
入院時の持参薬は以下のとおりである。
アジルサルタン錠20 mg 1回1錠 1日1回 朝食後 14日分
スボレキサント錠20 mg 1回1錠 1日1回 就寝前 14日分
問228(実務)
ボリコナゾール投与開始にあたり、病棟担当薬剤師は持参薬の内容を確認して、病棟担当医に服用する薬剤の変更を提案した。
その内容として適切なのはどれか。
1つ選べ。
正答4
解説
正解は4。
ボリコナゾールは強力なCYP3A4阻害薬であり、CYP3A4で代謝されるスボレキサントは血中濃度が著しく上昇して過度の鎮静を招くため、スボレキサントの添付文書ではCYP3Aを強く阻害する薬剤(ボリコナゾールを含む)を投与中の患者への投与は禁忌(併用禁忌)とされている。
したがってCYP3A4の関与が少ないロルメタゼパムへの変更が適切である。
アジルサルタンはCYP3A4関与が大きい薬剤ではなく変更の必要性は低く、代わりにアムロジピンやアゼルニジピンといったCYP3A4基質のカルシウム拮抗薬へ変更するとむしろ相互作用リスクを高め、とりわけアゼルニジピンはボリコナゾールとの併用が禁忌とされている。
またトリアゾラムもCYP3A4で代謝され、ボリコナゾールとの併用は禁忌とされているため、スボレキサントの変更先としては不適切である。