肝代謝のみで消失する薬物について、血漿タンパク結合に飽和が認められ、投与量の増加に伴い血中タンパク非結合形分率(f_u)が増加していた。
この薬物を経口投与したとき、投与量と血中濃度時間曲線下面積(AUC:実線)、及び投与量と非結合形薬物のAUC(f_u×AUC:点線)の関係として、適切なのはどれか。
1つ選べ。
なお、肝血流速度、この薬物の吸収率及び肝固有クリアランスは投与量が増加してもいずれも一定であり、肝での消失はwell-stirred modelに基づくものとする。
正答3
解説
正解は3。
肝血流速度・吸収率・肝固有クリアランス(非結合形基準)が一定という条件下、well-stirred modelにより全身の総薬物AUCは投与量/(fu×CLint)と表される。
fuが投与量増加とともに増大するため、AUCは投与量に対して当初は急な傾きで増加しつつも徐々に傾きが緩やかになる、頭打ちに近づく上に凸の曲線を描く。
一方、非結合形のAUC(fu×AUC)は投与量/CLintとなりfuに依存せず消去されるため、肝固有クリアランスが一定である限り投与量に正比例したほぼ直線となる。
この「総AUCは非線形、非結合形AUCは線形」という組合せに合致するのは選択肢3のみである。