問224-225 62歳男性。
肺炎感染症の治療のため、スルバクタムナトリウム・アンピシリンナトリウムの点滴投与が開始された。
肺炎は改善されたが、投与5日目から、腹痛、頻回の水様性の下痢、発熱、白血球数及びCRP値の上昇が認められた。
直腸内視鏡検査を行ったところ、多発する黄白色の偽膜、浮腫やびらんが認められ、偽膜性大腸炎と診断された。
このため、スルバクタムナトリウム・アンピシリンナトリウムの点滴投与を中止し、抗菌薬の変更についてカンファレンスが開かれた。
問224(物理・化学・生物)
この患者で新たに発症した腸疾患とその原因菌に関する説明のうち、誤っているのはどれか。
1つ選べ。
正答3
解説
正解は3。
本症例はClostridioides difficile(クロストリディオイデス・ディフィシル)による偽膜性大腸炎である。
C. difficileは芽胞形成菌であり、その芽胞は乾燥や消毒薬に強く環境中(空気中を含む)でも長期間生存できるため、選択肢の「芽胞非形成菌で空気中に生存できない」という記述は誤りである。
腸内常在菌叢の一部として存在し経口(糞口)感染すること、抗菌薬投与による菌交代現象で発症すること、毒素(外毒素)により症状が引き起こされることはいずれも正しい。