問206-207 98歳女性。
体重30 kg。
逆流性食道炎のため、薬物アが処方された。
(処方)
薬物ア錠10 mg粉砕 1回0.7錠(1日0.7錠)
1日1回 朝食後 14日分
薬剤師が処方監査を行ったところ、粉砕して服用すると問題があることが判明したため、処方の変更を医師に提案することとなった。
薬物アの構造式
[図: 薬物アの構造式(ナトリウム塩、ベンズイミダゾール環とピリジン環がスルフィニル基(S=O)で結ばれ、ピリジン環にメチル基と3-メトキシプロポキシ基を持つ、S=O部位に不斉中心を有するくさび形結合表示)及び鏡像異性体]
問207(実務)
粉砕して服用する場合の不都合を回避するために、当該病院の採用薬の中から薬剤師が提案する薬物として、適切でないのはどれか。
1つ選べ。
ただし、これらの薬剤は全て錠剤であり粉砕して用いるものとする。
[図: 選択肢1〜5の構造式]
正答3
解説
正解は3。
選択肢3の構造式は5-メトキシベンズイミダゾールと4-メトキシ-3,5-ジメチルピリジンがスルフィニル基で結ばれたオメプラゾールであり、薬物ア(ラベプラゾール)と同じく酸に不安定なベンズイミダゾール系プロトンポンプ阻害薬であるから、粉砕により酸で分解されるという問題は解決しない。
他の選択肢はラニチジンやファモチジンなどのH2受容体拮抗薬、あるいはボノプラザン(カリウムイオン競合型アシッドブロッカー)であり、いずれもベンズイミダゾール骨格をもたず粉砕による分解の懸念がないため適切な代替候補となる。