以下のアルカロイドのうち、生合成前駆体となるアミノ酸がトリプトファンであるのはどれか。
2つ選べ。
(図:5種のアルカロイドの構造式。1はノスカピン様の複素環構造(メチレンジオキシベンゼン環+イソキノリン+フタリド環)、2はコデイン(モルヒナン骨格。芳香環の3位がH3C-O-、6位がOH、N-メチル)、3はエルゴリン骨格(インドールNHを含む四環性、アミド側鎖にCH3とOHを持つ)、4はキニーネ様構造(メトキシキノリン環+キヌクリジン環+ビニル基)、5はトロパン骨格(酸素橋かけ二環+N-CH3、トロパ酸エステル(-O-CO-CH(C6H5)-CH2OH)、スコポラミン様)。)
正解を2つ選んでください。
正答3・4
解説
正解は3と4。
構造3はインドール環を含むエルゴリン骨格をもつ麦角アルカロイドであり、トリプトファンから生じるトリプタミンを前駆体として生合成される。
構造4はキニーネであり、トリプトファン由来のトリプタミンとモノテルペン由来成分を経て生合成されるが、その過程でインドール骨格が再編成されてキノリン骨格となる。
したがって、トリプトファン由来であっても必ず最終構造にインドール環を保持するわけではない。
構造1のノスカピン及び構造2のコデイン(モルヒネの3位フェノール性水酸基がメチルエーテル化されたもの)はいずれもチロシン由来のベンジルイソキノリン系アルカロイドであり、構造5のトロパン骨格は主としてオルニチン由来である。