第104回 薬剤師国家試験 140

衛生2019☆ ブックマーク

新生児マススクリーニングは、先天性代謝異常を出生直後に早期発見し、栄養療法による早期治療を目指す事業である。 近年、新たな新生児マススクリーニングとしてタンデムマス法を用いた脂肪酸代謝異常症の検査が始まった。 検査できる主な脂肪酸代謝異常症には、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ-1(CPT-1)欠損症、極長鎖アシルCoA脱水素酵素(VLCAD)欠損症、中鎖アシルCoA脱水素酵素(MCAD)欠損症がある。 図1はヒトにおける長鎖脂肪酸と中鎖脂肪酸の代謝の概略(問137の図1と同一。CPT-1はミトコンドリア外膜で長鎖アシルCoA+カルニチン→アシルカルニチン+CoAを触媒、VLCADは長鎖脂肪酸、MCADは中鎖脂肪酸のβ酸化に関与)である。 問140 図2は、タンデムマス法により測定した新生児A〜Eの血液試料中のアシルカルニチン分子種の定量結果である。 それぞれの疾患の診断基準を以下に示す。 C8、C16及びC18の数字は、アシルカルニチンに含まれる脂肪酸の炭素数を、C14:1は、炭素数と二重結合が1つあることを表す。 またC0は、遊離カルニチンを表す。 ここでは炭素数12以上を長鎖脂肪酸、炭素数8と10を中鎖脂肪酸とする。 <疾患の診断基準> CPT-1欠損症  C0/(C16+C18) > 100 かつ C0 > 60 μmol/L VLCAD欠損症  C14:1 > 0.4 μmol/L MCAD欠損症  C8 > 0.3 μmol/L 図2 タンデムマス法によるアシルカルニチンの定量結果(棒グラフ、点線は各測定項目の基準値を示す) 新生児|C0/(C16+C18)|C0(μmol/L)|C14:1(μmol/L)|C8(μmol/L) A|低い(ほぼ0、基準値100未満)|約80(基準値60超)|低い(ほぼ0、基準値0.4未満)|低い(ほぼ0、基準値0.3未満) B|低い(ほぼ0)|約36(基準値未満)|高い(約1.7、基準値超)|低い(ほぼ0) C|低い(ほぼ0)|約41(基準値未満)|低い(ほぼ0)|高い(約1.2、基準値超) D|非常に高い(約480、基準値100超)|約150(基準値超)|低い(ほぼ0)|低い(ほぼ0) E|低い(ほぼ0)|約51(基準値未満)|低い(ほぼ0)|低い(ほぼ0) 図2の測定結果から考えられる新生児A〜Eの疾患名と、図1の代謝経路に基づいて実施すべき栄養療法の組合せのうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。

第104回 問140 の図 1

正解を2つ選んでください。

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