抗不整脈薬投与患者で低血糖の症例をしばしば経験した薬剤師が、自施設の患者における抗不整脈薬の服用と低血糖の発症との関連性を調査した。
低血糖発症患者(n=90)と、年齢及び性別でマッチングした低血糖非発症患者(n=450)を選択して、過去1年間のカルテを調査した。
対象患者における抗不整脈薬A、B、Cの処方の有無を調査した結果を表に示す。
次の記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
表 抗不整脈薬を処方された患者数
抗不整脈薬|低血糖発症あり(n=90)|低血糖発症なし(n=450)/A|5|25/B|3|21/C|10|6
正解を2つ選んでください。
正答3・5
解説
正解は3と5。
この研究は低血糖の有無で対象者を選び、過去の薬物曝露状況をさかのぼって調査する後ろ向きの症例対照研究であり、コホート研究や、研究者が積極的に治療介入を行う介入研究には該当しない。
抗不整脈薬Aについてオッズ比を計算すると、(5/85)/(25/425)=(5×425)/(85×25)=1.0となり、A非服用者を対照とした場合のA服用によるオッズ比は1である。
抗不整脈薬Cについてオッズ比を計算すると、(10/80)/(6/444)≒9.3となり、同様に計算したA(オッズ比1.0)やB(オッズ比≒0.70で、B服用者はむしろ低血糖のオッズが低い)と比較して、Cの服用は低血糖発症との関連が明らかに強く、低血糖発症リスクは他の2剤に比べCが最も高いと判断できる。