薬物の血漿タンパク結合、組織結合及び分布容積に関する記述のうち、誤っているのはどれか。
2つ選べ。
ただし、定常状態における血漿中非結合形薬物濃度と組織中非結合形薬物濃度は等しいものとする。
正解を2つ選んでください。
正答3・5
解説
正解は3と5(誤っている記述)。
体重1kg当たりの分布容積が0.6Lという値は、血漿を含む細胞外液(約0.2~0.3L/kg)ではなく、細胞内液も含めた体内水分全体(体水分量、約0.6L/kg)に相当する分布パターンを示すため、選択肢3は誤り。
分布容積は体内薬物量を血漿中薬物濃度で除して得られる見かけの容積であり、組織中薬物濃度で除すという記述は誤り(選択肢5)。
血漿タンパク結合の変動は分布容積 Vd = Vp + fu・Vt/fut の関係から、組織中非結合形分率futが小さい(=組織結合性が大きい)薬物ほどVdへの影響が大きく現れるため選択肢1は正しい。
定常状態では非結合形濃度が血漿・組織で等しくなるため組織/血漿濃度比はfu(血漿)/fu(組織)に等しく(選択肢2)、組織結合が無視できるほど低くタンパク結合率が高い薬物のVdは血漿容積に近似できる(選択肢4)。