下図は、午前に1回だけ(午前7〜8時)食事を摂取した際に考えられる血糖値と血中インスリン濃度の経時変化(午前0時〜午後1時)を示したものである。
この図に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
(図:横軸は時刻(午前0時〜午後1時、目盛り0,3,6,9,12)、左縦軸は血糖値(mg/dL、0〜200)実線、右縦軸は血中インスリン濃度(μU/mL、0〜200)破線。血糖値は午前0時から7時頃まで約80 mg/dLで一定(A地点はこの平坦部、午前4時頃を指す)、7時の食事開始後に上昇し8時前後で約180 mg/dLのピークとなる(B地点は上昇し始めた直後、午前7時半頃を指す)、その後9時過ぎにかけて低下し10時頃に約80 mg/dLに戻る(C地点はピークからやや下降した午前9時頃を指す)。インスリン濃度は血糖値上昇よりやや遅れて上昇し、8時台にピーク(約50 μU/mL)となった後、10時頃にベースラインに戻る。)
正解を2つ選んでください。
正答2・4
解説
正解は2と4。
Bの時点(食後の血糖上昇)には、小腸粘膜上皮細胞の刷子縁膜に存在するSGLT1(Na+-グルコース共輸送体)によるグルコース取り込みが関与する(選択肢2正)。
Cの時点(食後血糖が低下していく過程)では、インスリンにより骨格筋・脂肪細胞のGLUT4が細胞膜に移行してグルコースの取り込みが促進される(選択肢4正)。
Aの時点(空腹時)の血糖値は主に肝臓での糖新生・グリコーゲン分解に由来し、骨格筋はグルコース-6-ホスファターゼを欠くため血中へグルコースを放出できず、選択肢1は誤り。
インスリンは膵臓から血中へ分泌される内分泌ホルモンであり、腸管腔内に分泌されて吸収を促進するものではないため選択肢3は誤り。
インスリンは肝臓のグリコーゲン分解を抑制する方向に働くため、Cの時点で分解が促進されるとする選択肢5は誤り。