個人であるAが賃貸不動産を賃借するに当たって、Aが勤務する会社BがAの委託を受けて連帯保証人となった場合の連帯保証契約に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
この問題は、法人が連帯保証人となる場合に、改正民法の保証人保護の規定がどこまで適用されるかを問うています。
【選択肢別解説】
1:× 法人が保証人の場合、極度額を定めなくても保証契約は無効になりません。
極度額の定めがないと無効になるのは、保証人が個人である個人根保証契約です(民法465条の2第2項)。
本問の保証人Bは会社(法人)なので、この規定は適用されません。
2:○ 委託を受けた保証人から請求があれば、賃貸人は履行状況を情報提供しなければなりません。
委託を受けた保証人の請求があったときは、債権者は不履行の有無や残額などを遅滞なく提供しなければなりません(民法458条の2)。
この規定は、保証人が個人でも法人でも適用されます。
BはAの委託を受けた保証人なので、賃貸人は情報提供の義務を負います。
3:× 保証人が法人の場合、主たる債務者の情報提供義務は適用されません。
事業のための債務の保証を委託するとき、主たる債務者は財産や収支の状況などを保証人に提供しなければなりません(民法465条の10第1項)。
しかし、この規定は保証をする者が法人である場合には適用されません(同条3項)。
4:× 連帯保証人は、授権がなければ賃貸借契約を解除することはできません。
解除権は、契約の当事者である賃貸人と賃借人に認められる権利です。
連帯保証人は賃貸借契約の当事者ではないため、賃借人が所在不明でも、それだけで解除することはできません。
【ポイント】
極度額の規制と保証委託時の情報提供は個人保証人だけが対象で、履行状況の情報提供は法人保証人にも適用されます。
どの規定が「個人に限る」のかを区別して覚えることが得点のポイントです。