正答3
解説
正解は3です。
借地借家法38条の定期建物賃貸借の要件と効力が問われています。
【選択肢別解説】
1:× 借主が死亡したら契約が終了するという定めは、借主に不利な特約として無効です(借地借家法30条)。
定期建物賃貸借で認められるのは、確定した期間の満了により更新なく終了させることです。
借主の死亡で終了する賃貸借は、高齢者住まい法の終身建物賃貸借として認可を受けた場合に限られます。
2:× 普通建物賃貸借では、1年未満の期間は期間の定めがないものとみなされます(29条1項)。
しかし定期建物賃貸借にはこの規定が適用されないため(38条1項)、1年未満の契約も有効です。
3:○ 2000年(平成12年)3月1日より前に締結された居住用建物の賃貸借は、当分の間、定期建物賃貸借への切替えが認められていません。
合意解約して同じ建物について新たに定期建物賃貸借を結んでも、38条は適用されません。
既存の借主が不利な契約へ切り替えさせられるのを防ぐための経過措置です(良質な賃貸住宅等の供給の促進に関する特別措置法附則3条)。
4:× 借主が特約なしで中途解約できるのは、床面積200㎡未満の居住用建物です(38条5項、出題当時)。
転勤・療養・親族の介護などやむを得ない事情があれば、解約申入れから1か月で契約が終了します。
「300㎡未満」とする点が誤りです。
【ポイント】
定期建物賃貸借は、書面による契約と、契約前の書面による説明が必要です。
なお、38条の項番号は2022年5月の改正で繰り下がり、中途解約の規定は現在の7項です。