個人であるAが、①賃貸人Bと賃借人Cとの間の期間を2年とする居住用甲建物の賃貸借契約に基づくCの一切の債務の連帯保証契約をBと締結した場合、②売主Dと買主Eとの間の居住用乙建物の売買契約に基づく代金支払債務の保証契約をDと締結した場合、に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
①は賃貸借から生じる一切の債務を保証する「個人根保証契約」、②は特定の代金債務の通常の保証契約です。
保証契約の方式、連帯保証の性質、極度額、情報提供義務の違いを問う問題です。
【選択肢別解説】
1:× 保証契約は、根保証か通常の保証かを問わず、書面でしなければ効力を生じません(民法446条2項)。
②の保証契約も、口頭では無効です。
2:× 結論が逆です。
①の連帯保証人には催告の抗弁権がなく、Aは「まずCに請求せよ」と主張できません(民法454条)。
②の通常の保証人には催告の抗弁権があり、Aは「まずEに請求せよ」と主張できます(民法452条)。
3:○ 個人が保証人となる根保証契約は、極度額を定めなければ効力を生じません(民法465条の2第2項)。
①は個人Aが賃貸借上の一切の債務を保証する個人根保証契約なので、極度額の定めが必要です。
②は特定の代金債務を保証する通常の保証なので、極度額を定める必要はありません。
4:× 委託を受けた保証人から請求があれば、債権者は主たる債務の履行状況に関する情報を遅滞なく提供しなければなりません(民法458条の2)。
この義務は①②のどちらにも適用され、Dは守秘義務を理由に拒否できません。
【ポイント】
保証契約は常に書面が必要で、個人根保証は極度額の定めが必要です。
連帯保証人には催告・検索の抗弁権がない点もあわせて押さえましょう。