次の記述のうち、宅地建物取引業法 (以下この問において「法」という。) 及び犯罪による収益の移転防止に関する法律の規定によれば、正しいものはいくつあるか。
ア 法第35条第2項の規定による割賦販売とは、代金の全部又は一部について、目的物の引渡し後6か月以上の期間にわたり、かつ、2回以上に分割して受領することを条件として販売することをいう。
イ 犯罪による収益の移転防止に関する法律において、宅地建物取引業のうち、宅地若しくは建物の売買契約の締結又はその代理若しくは媒介が特定取引として規定されている。
ウ 宅地建物取引業者は、その従業者に対し、その業務を適正に実施させるため、必要な教育を行うよう努めなければならないと法に定められている。
エ 宅地建物取引業者の使用人その他の従業者は、正当な理由がある場合でなければ、宅地建物取引業の業務を補助したことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならないと法に定められている。
正答3
解説
正解は3です。
割賦販売の定義、犯罪収益移転防止法の特定取引、従業者教育と秘密保持義務が問われています。
【記述別解説】
ア:× 割賦販売の分割期間は、6か月以上ではなく1年以上です。
目的物の引渡し後1年以上の期間にわたり、かつ2回以上に分割して代金を受領する販売をいいます(宅建業法35条2項)。
イ:○ 犯罪収益移転防止法では、宅地建物の売買契約の締結とその代理・媒介が特定取引とされています。
宅建業者はこれらの取引で本人特定事項などの取引時確認を行う必要があり、貸借は対象外です。
ウ:○ 宅建業者は、従業者に対し、業務を適正に実施させるため必要な教育を行うよう努めなければなりません(31条の2)。
エ:○ 宅建業者の使用人その他の従業者は、正当な理由がなければ業務上知り得た秘密を漏らしてはなりません(75条の3)。
この義務は退職して従業者でなくなった後も続きます。
正しい記述はイ・ウ・エの三つなので、正解は3です。
【ポイント】
割賦販売の「1年以上・2回以上」は35条2項の定義として覚えましょう。
秘密保持義務は宅建業者(45条)と従業者(75条の3)の双方に課されています。