宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定に基づく監督処分及び罰則に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
(ア) 宅地建物取引業者A(国土交通大臣免許)が甲県内における業務に関し、法第37条に規定する書面を交付していなかったことを理由に、甲県知事がAに対して業務停止処分をしようとするときは、あらかじめ、内閣総理大臣に協議しなければならない。
(イ) 乙県知事は、宅地建物取引業者B(乙県知事免許)に対して指示処分をしようとするときは、聴聞を行わなければならず、聴聞の期日における審理は、公開により行わなければならない。
(ウ) 丙県知事は、宅地建物取引業者C(丙県知事免許)が免許を受けてから1年以内に事業を開始しないときは、免許を取り消さなければならない。
(エ) 宅地建物取引業者D(丁県知事免許)は、法第72条第1項の規定に基づき、丁県知事から業務について必要な報告を求められたが、これを怠った。
この場合、Dは50万円以下の罰金に処せられることがある。
正答3
解説
正解は3です。
監督処分の手続(内閣総理大臣への協議・聴聞)、免許の必要的取消し、報告義務違反の罰則が問われています。
【記述別解説】
ア:× 内閣総理大臣への協議が必要なのは、国土交通大臣が自ら免許をした業者に対し、消費者保護に関わる規定の違反を理由に監督処分をする場合です(宅建業法71条の2第1項)。
甲県知事が業務停止処分をする場合には、協議は不要です。
イ:○ 指示処分をしようとするときも、聴聞を行わなければなりません(宅建業法69条1項)。
聴聞の期日における審理は、公開により行わなければなりません(同条2項)。
ウ:○ 免許を受けてから1年以内に事業を開始しないときは、免許権者は免許を取り消さなければなりません(宅建業法66条1項)。
エ:○ 免許権者から業務について必要な報告を求められて報告をしなかった場合は、50万円以下の罰金に処せられることがあります(宅建業法72条1項、83条1項)。
正しい記述はイ、ウ、エの三つなので、正解は3です。
【ポイント】
聴聞は、指示処分・業務停止処分・免許取消処分のいずれでも必要で、期日の審理は公開で行います。
事業の不開始や1年を超える休止は、任意ではなく必要的な免許取消事由です。