宅地建物取引業法に関する次の記述のうち、正しいものはいくつあるか。
なお、取引の相手方は宅地建物取引業者ではないものとする。
(ア) 宅地建物取引業者は、自己の所有に属しない宅地又は建物についての自ら売主となる売買契約を締結してはならないが、当該売買契約の予約を行うことはできる。
(イ) 宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地又は建物の売買契約において、その目的物の瑕疵を担保すべき責任に関し、取引の相手方が同意した場合に限り、損害賠償の請求期間を当該宅地又は建物の引渡しの日から1年とする特約を有効に定めることができる。
(ウ) 宅地建物取引業者は、いかなる理由があっても、その業務上取り扱ったことについて知り得た秘密を他に漏らしてはならない。
(エ) 宅地建物取引業者は、宅地建物取引業に係る契約の締結の勧誘をするに際し、その相手方に対し、利益を生ずることが確実であると誤解させるべき断定的判断を提供する行為をしてはならない。
正答1
解説
正解は1です。
自己の所有に属しない物件の売買の制限、担保責任の特約の制限、守秘義務、断定的判断の提供の禁止が問われています。
【記述別解説】
ア:× 自己の所有に属しない宅地建物について、自ら売主となる売買契約は、予約も含めて締結できません(宅建業法33条の2)。
「予約を行うことはできる」とする点が誤りです。
イ:× 瑕疵担保責任の期間について特約するなら、引渡しの日から2年以上とする特約でなければ無効です(宅建業法40条)。
相手方が同意しても、引渡しから1年とする特約は無効となります。
ウ:× 秘密を守る義務には、正当な理由がある場合の例外があります(宅建業法45条)。
裁判で証人として証言する場合や本人の承諾がある場合は、秘密を漏らしても違反になりません。
エ:○ 契約の締結の勧誘に際し、利益を生ずることが確実であると誤解させる断定的判断を提供することは禁止されています(宅建業法47条の2第1項)。
正しい記述はエの一つだけなので、正解は1です。
【ポイント】
現行法では瑕疵担保責任が契約不適合責任に改められ、宅建業法40条の特約の制限も「通知期間を引渡しから2年以上とする特約」は有効という形になっています。
守秘義務は、宅建業を営まなくなった後も続く点をあわせて覚えましょう。