甲土地につき、期間を50年と定めて賃貸借契約を締結しようとする場合(以下「ケース(1)」という。)と、期間を15年と定めて賃貸借契約を締結しようとする場合(以下「ケース(2)」という。)に関する次の記述のうち、民法及び借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
土地の賃貸借の存続期間について、民法(出題当時は上限20年)と借地借家法の規定を比較する問題です。
建物所有目的の借地権の存続期間は最短30年で、これより短い期間を定めても30年となります(借地借家法3条・9条)。
【選択肢別解説】
1:× 建物所有を目的としない賃貸借には民法が適用され、存続期間の上限は20年でした(旧民法604条1項)。
ケース(1)は期間の定めのない契約ではなく、期間20年の契約になります。
ケース(2)が15年となる点は正しい記述です。
2:× 借地権の存続期間を30年以上で定めるのに公正証書は不要なので、ケース(1)は50年のまま有効です(借地借家法3条ただし書)。
ケース(2)は30年より短い定めなので、期間は30年となります(同法9条)。
3:○ 存続期間を50年以上とする借地権では、更新がない旨の特約を書面で定めることができます(借地借家法22条・一般定期借地権)。
ケース(2)は居住用建物の所有目的なので事業用定期借地権も使えず、特約は無効となって期間は30年になります(同法9条)。
4:× ケース(1)の50年であれば、一般定期借地権として書面で特約でき、公正証書に限られません(借地借家法22条)。
ケース(2)の15年は、専ら事業用の建物の所有目的で公正証書により設定すれば、事業用定期借地権として有効です(同法23条2項・3項)。
【ポイント】
現行法では、民法上の賃貸借の存続期間の上限は50年に延長されています(民法604条)。
事業用定期借地権は10年以上50年未満で公正証書が必要、一般定期借地権は50年以上で書面が必要、と区別して覚えます。