宅地建物取引業者Aが、BからB所有の中古マンションの売却の依頼を受け、Bと専任媒介契約(専属専任媒介契約ではない媒介契約)を締結した場合に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法(以下この問において「法」という。)の規定によれば、正しいものはいくつあるか。
ア Aは、2週間に1回以上当該専任媒介契約に係る業務の処理状況をBに報告しなければならないが、これに加え、当該中古マンションについて購入の申込みがあったときは、遅滞なく、その旨をBに報告しなければならない。
イ 当該専任媒介契約の有効期間は、3月を超えることができず、また、依頼者の更新しない旨の申出がなければ自動更新とする旨の特約も認められない。
ただし、Bが宅地建物取引業者である場合は、AとBの合意により、自動更新とすることができる。
ウ Aは、当該専任媒介契約の締結の日から7日(ただし、Aの休業日は含まない。)以内に所定の事項を指定流通機構に登録しなければならず、また、法第50条の6に規定する登録を証する書面を遅滞なくBに提示しなければならない。
エ 当該専任媒介契約に係る通常の広告費用はAの負担であるが、指定流通機構への情報登録及びBがAに特別に依頼した広告に係る費用については、成約したか否かにかかわらず、国土交通大臣の定める報酬の限度額を超えてその費用をBに請求することができる。
正答1
解説
正解は1です。
専任媒介契約に関する規制(報告義務、有効期間と更新、指定流通機構への登録、費用の請求)を問う問題です。
【記述別解説】
ア:○ 専任媒介契約では、2週間に1回以上業務の処理状況を報告しなければなりません。
加えて、平成29年4月施行の改正で、購入の申込みがあったときは遅滞なく依頼者に報告する義務が設けられました(宅建業法34条の2)。
イ:× 専任媒介契約の有効期間は3月以内で、更新は依頼者の申出がある場合に限られ、自動更新の特約は無効です(宅建業法34条の2)。
この規制は依頼者が宅建業者であっても適用されるため、ただし書の部分が誤りです。
ウ:× 休業日を除き7日以内に指定流通機構に登録しなければならない点は正しい記述です。
しかし、登録を証する書面は依頼者に遅滞なく引き渡さなければならず、提示するだけでは足りません(宅建業法34条の2)。
エ:× 指定流通機構への情報登録は宅建業者の義務であり、その費用は報酬とは別に請求できません。
依頼者が特別に依頼した広告の料金は別途請求できますが、指定流通機構の登録費用まで請求できるとする点が誤りです。
正しい記述はアの一つなので、正解は1となります。
【ポイント】
媒介契約の規制は、依頼者が宅建業者であっても適用されます。
専任媒介は「2週間に1回以上の報告・7日以内の登録」、専属専任媒介は「1週間に1回以上・5日以内」です。