宅地建物取引業者が行う広告に関する次の記述のうち、宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。
ア 宅地の販売広告において、宅地の将来の環境について、著しく事実に相違する表示をしてはならない。
イ 宅地又は建物に係る広告の表示項目の中に、取引物件に係る現在又は将来の利用の制限があるが、この制限には、都市計画法に基づく利用制限等の公法上の制限だけではなく、借地権の有無等の私法上の制限も含まれる。
ウ 顧客を集めるために売る意思のない条件の良い物件を広告することにより他の物件を販売しようとした場合、取引の相手方が実際に誤認したか否か、あるいは損害を受けたか否かにかかわらず、監督処分の対象となる。
エ 建物の売却について代理を依頼されて広告を行う場合、取引態様として、代理であることを明示しなければならないが、その後、当該物件の購入の注文を受けたとき、広告を行った時点と取引態様に変更がない場合でも、遅滞なく、その注文者に対し取引態様を明らかにしなければならない。
正答4
解説
正解は4です。
誇大広告等の禁止と、取引態様の明示義務について問う問題です。
【記述別解説】
ア:○ 宅地の将来の環境について、著しく事実に相違する表示をすることは、誇大広告等として禁止されています(宅建業法32条)。
イ:○ 誇大広告等の禁止の対象となる「現在又は将来の利用の制限」には、都市計画法などの公法上の制限だけでなく、借地権の有無などの私法上の制限も含まれると解されています。
ウ:○ 売る意思のない条件の良い物件を広告するおとり広告は、誇大広告等に当たります。
実際に誤認した人や損害を受けた人がいなくても違反となり、監督処分の対象になります。
エ:○ 広告をするときに取引態様を明示していても、注文を受けたときは遅滞なく改めて注文者に取引態様を明示しなければなりません(宅建業法34条2項)。
取引態様に変更がない場合でも省略できません。
すべての記述が正しいので、正解は4となります。
【ポイント】
誇大広告は、表示をしただけで違反となり、誤認や損害の発生は要件ではありません。
取引態様の明示は「広告時」と「注文時」の両方で必要です。