正答2
解説
正解は2です。
前問の症例は、手関節部の骨折後の変形で正中神経の症状(示指・中指のしびれ、母指の運動障害)が出たものです。
手関節部で正中神経を圧迫しやすい骨折を考えます。
【選択肢別解説】
1:× 舟状骨骨折は可能性が最も高い骨折ではありません。
舟状骨骨折は嗅ぎタバコ窩の圧痛が特徴で、偽関節や骨壊死を起こしやすい骨折です。
正中神経の障害はまれです。
2:○ 橈骨の骨折が最も適切です。
高齢女性が手をついて転ぶと、橈骨遠位端骨折(コーレス骨折)が起こりやすくなります。
変形が残ると手根管が狭くなり、正中神経が圧迫されて手根管症候群の症状が現れます。
3:× 尺骨の単独骨折は可能性が最も高い骨折ではありません。
手関節部の尺骨の単独骨折はまれで、尺骨の近くを通るのは正中神経ではなく尺骨神経です。
4:× 有鉤骨骨折は可能性が最も高い骨折ではありません。
有鉤骨鉤の骨折は、ギヨン管を通る尺骨神経を障害しやすい骨折です。
症状は環指と小指に出ます。
【ポイント】
高齢者の四大骨折は、大腿骨頸部骨折・橈骨遠位端骨折・上腕骨近位端骨折・脊椎圧迫骨折です。
橈骨遠位端骨折の変形治癒は、手根管症候群や長母指伸筋腱の断裂の原因になります。