「34歳の女性。不妊症で来院。月経量は少なく、経遅がある。少し動いただけで短気が生じ、四肢厥冷もある。最近は腰膝酸軟を伴う。舌は淡で胖大、脈は沈遅を認める。」
本病証の治療穴として最も適切な背部兪穴の高さはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
症例の病証に対して用いる背部兪穴の高さを問う問題です。
「四肢厥冷」と「脈は沈遅」は、陽気が不足して体を温められない虚寒の所見です。
「腰膝酸軟」は、「腰は腎の府」とされる腎の弱りを示します。
不妊と「月経量は少なく、経遅がある」のも、腎の陽気が不足して胞宮(子宮)を温められないためと考え、本病証は腎陽虚と判断します。
腎の背部兪穴は腎兪で、第2腰椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方1寸5分にあります。
【選択肢別解説】
1:× 第3胸椎棘突起下縁の高さには、肺の背部兪穴である肺兪があります。
肺の病証に用いる穴で、腎の病証の治療穴ではありません。
2:× 第9胸椎棘突起下縁の高さには、肝の背部兪穴である肝兪があります。
肝の病証に用いる穴で、腎の病証の治療穴ではありません。
3:× 第12胸椎棘突起下縁の高さには、胃の背部兪穴である胃兪があります。
胃の病証に用いる穴で、腎の病証の治療穴ではありません。
4:○ 第2腰椎棘突起下縁の高さには腎兪があります。
腎の背部兪穴として腎陽虚の治療に用いられ、同じ高さの督脈には命門、外方3寸には志室があります。
【ポイント】
背部兪穴の高さは、肺兪が第3胸椎、心兪が第5胸椎、肝兪が第9胸椎、脾兪が第11胸椎、腎兪が第2腰椎です。
命門・腎兪・志室が同じ高さに並ぶことも、腎の治療と結びつけて覚えましょう。