正答3
解説
正解は3です。
同じ症例を東洋医学の病証として判断します。
寒がりと動作緩慢は、体を温めて活動させる陽気が不足している所見です。
食欲低下と倦怠感は脾の運化の低下を、月経過多は脾の統血作用(血を脈中にとどめる働き)の低下を示します。
これらから、脾の陽気が不足した脾陽虚と判断します。
【選択肢別解説】
1:× 腎陰虚は、腰膝のだるさ、耳鳴り、ほてり、寝汗、舌紅少苔、脈細数などがみられる病証です。
本症例は寒がりで熱の所見がないため合いません。
2:× 胃気虚は、胃の受納・腐熟の働きが弱り、食欲不振や胃のもたれが中心となる病証です。
寒がりや動作緩慢といった陽虚の全身症状は説明できません。
3:○ 脾陽虚では、脾気虚の症状(倦怠感、食欲低下)に冷えの症状(寒がり)が加わります。
統血の低下で月経過多が起こり、陽気の不足で腸を動かす力が弱ると便秘になることもあるため、症例に最も適切な病証です。
4:× 風寒犯肺は、風寒の邪が肺を侵した外感病証で、悪寒、発熱、咳嗽、くしゃみ、薄い鼻水などがみられます。
1か月以上続く倦怠感と寒がりは外感病証ではないため合いません。
【ポイント】
脾陽虚は「脾気虚に冷えが加わったもの」と考え、食欲不振、倦怠感、手足や腹部の冷え、舌淡胖、脈沈遅がみられます。
脾の統血作用が弱ると、月経過多や不正出血、皮下出血などの出血症状が現れます。