次の文で示す患者の罹患筋に対する治療穴として最も適切なのはどれか。
「20 歳の男性。ラグビーで反復性の肩関節脱臼を起こしている。先日、脱臼して整復されたが、肩の外側にしびれと筋の脱力感による挙上制限がみられた。」
正答3
解説
正解は3です。
肩関節の前方脱臼では、上腕骨頭の近くを通る腋窩神経が損傷されやすくなります。
腋窩神経が麻痺すると、三角筋の筋力低下による挙上制限と、肩の外側の感覚障害が起こります。
したがって罹患筋は三角筋で、その上にある経穴を選びます。
【選択肢別解説】
1:× 巨骨の部位は三角筋ではありません。
巨骨は鎖骨の肩峰端と肩甲棘の間の陥凹部に取り、深部は棘上筋です。
2:× 秉風の部位の筋は三角筋ではなく棘上筋です。
秉風は棘上窩で肩甲棘中点の上方に取ります。
3:○ 臂臑は三角筋の上にある経穴です。
上腕外側で三角筋の前縁、曲池の上方7寸に取るため、三角筋の治療穴として適切です。
4:× 天宗の部位の筋は三角筋ではなく棘下筋です。
天宗は肩甲棘の中点と肩甲骨下角を結ぶ線上で、肩甲棘から3分の1の陥凹部に取ります。
【ポイント】
腋窩神経は三角筋と小円筋を支配し、上腕外側上部の皮膚感覚を担います。
肩甲上神経は棘上筋と棘下筋を支配するので、秉風や天宗はその治療穴になります。