次の文で示す患者の病証として最も適切なのはどれか。
「42 歳の女性。主訴は頻尿と排尿時痛。尿は途切れがちで黄色く混濁している。会陰部の違和感や残尿感もみられる。舌質紅、脈は滑数。」
正答3
解説
正解は3です。
症例の要点は、頻尿と排尿時痛、黄色く混濁した尿、残尿感、舌質紅、脈滑数です。
尿の異常は膀胱の病変を示し、黄色い尿・舌質紅・数脈は熱、混濁尿と滑脈は湿を示します。
したがって湿と熱が膀胱にこもる膀胱湿熱が最も適切です。
【選択肢別解説】
1:× 脾腎両虚は熱の所見がない虚証で、本症例とは合いません。
下痢、手足の冷え、むくみ、舌質淡、脈沈などがみられ、排尿時痛や黄色い尿は特徴ではありません。
2:× 肝腎陰虚は湿の所見がない虚証で、本症例とは合いません。
めまい、耳鳴、腰や膝のだるさ、ほてり、寝汗、舌紅少苔、脈細数などが特徴です。
3:○ 膀胱湿熱は、湿熱が膀胱にたまり排尿の働きを妨げる病証です。
頻尿、排尿時痛、黄色く混濁した尿、残尿感、舌質紅、脈滑数がすべて当てはまります。
4:× 大腸湿熱は病位が膀胱ではなく大腸です。
腹痛、膿や血の混じる下痢、しぶり腹、肛門の灼熱感などが主な症状になります。
【ポイント】
湿熱の病証は「どこに症状が出ているか」で病位を決めます。
排尿の異常なら膀胱湿熱、下痢なら大腸湿熱、黄疸や脇の痛みなら肝胆湿熱と区別します。