次の文で示す症例について、問題139、問題140の問いに答えよ。
「58歳の女性。主訴は右手掌の痛み・しびれ。痛みの部位は小指を除く手掌部である。」
本症例に行った徒手検査法で陽性を示すのはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
しびれの範囲から障害神経を推定し、陽性となる徒手検査を選ぶ問題です。
症例は58歳の女性で、小指を除く手掌部に痛みとしびれがあります。
母指から環指の橈側半分の手掌側は、正中神経が支配する領域です。
中高年女性に多い正中神経障害として、手根管症候群が考えられます。
【選択肢別解説】
1:× トムゼンテストは、上腕骨外側上顆炎(テニス肘)の検査です。
手関節の背屈に抵抗を加えて肘の外側に痛みが出るかをみるもので、正中神経の検査ではありません。
2:○ ファレンテストは、両手関節を最大掌屈位で保持して手根管内圧を高める検査です。
正中神経領域のしびれが誘発されれば陽性で、手根管症候群の診断に用います。
3:× インピンジメントテストは、肩峰下で腱板などが衝突して痛みが出るかをみる検査です。
肩の疾患の検査であり、手のしびれの検査ではありません。
4:× チェアテストは、椅子を持ち上げさせて肘の外側の痛みをみる検査です。
上腕骨外側上顆炎の検査であり、正中神経の検査ではありません。
【ポイント】
手根管症候群では、ファレンテストやティネル徴候が陽性となり、母指球筋の萎縮がみられることがあります。
小指が含まれない手掌のしびれは正中神経、小指側のしびれは尺骨神経と区別しましょう。