次の文で示す患者の病証に対し、八会穴を用いて治療を行う場合、最も適切なのはどれか。
「35歳の女性。1か月前に出産し、現在授乳中だが、乳房に張った感じがなく、乳汁の分泌が少ない。出産時に出血が多かったせいか顔色は青白く、爪や唇の色は白っぽい。舌質は淡、脈は虚細。」
正答1
解説
正解は1です。
症例の病証を判断し、八会穴のうち適切なものを選ぶ問題です。
出産時の多量出血の後に乳汁が少なく、顔色が青白く、爪や唇が白っぽくなっています。
舌質淡、脈虚細もあわせて、血が不足した血虚の病証です。
乳汁は血から作られるため、血虚では乳房が張らず乳汁が不足します。
【選択肢別解説】
1:○ 膈兪は血会で、血の病全般に用いる八会穴です。
部位は第7胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方1寸5分です。
血虚が中心の本症例に最も適しています。
2:× 大杼は骨会で、骨の病に用いる八会穴です。
部位は第1胸椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方1寸5分で、血虚の治療穴ではありません。
3:× 陽陵泉は筋会で、筋の病に用いる八会穴です。
部位は腓骨頭前下方の陥凹部で、血虚の治療穴ではありません。
4:× 太淵は脈会で、脈の病に用いる八会穴です。
部位は橈骨茎状突起と舟状骨の間、長母指外転筋腱の尺側の陥凹部です。
血そのものの不足に用いる血会ではありません。
【ポイント】
八会穴は、臓会章門、腑会中脘、気会膻中、血会膈兪、筋会陽陵泉、脈会太淵、骨会大杼、髄会懸鍾です。
血虚の所見は、顔色・爪・唇・舌の色が淡いことと、細脈と覚えましょう。