65 歳の男性。
右利き。
右頭頂葉の脳梗塞による片麻痺。
MMSE 19/30 点。
Brunnstrom 法ステージは上肢・手指、下肢ともにⅢ。
回復期リハビリテーション病棟で作業療法が開始された。
検査結果(別冊No. 1)を別に示す。
この患者の作業療法で最も適切なのはどれか。
正答5
解説
正解は5です。
前問と同じ症例で、BIT(行動性無視検査)の結果から左半側空間無視がある患者への介入を選ぶ問題です。
半側空間無視に対して効果が報告されている方法を、記憶障害や遂行機能障害向けの方法と区別できるかが問われています。
【選択肢別解説】
1:× ペグ法は、覚えたい事柄をあらかじめ覚えた手がかり(ペグ)に結びつける記憶術です。
記憶障害への代償的な方法であり、半側空間無視の治療ではありません。
2:× 間隔伸長法は、思い出す間隔を少しずつ延ばして情報を定着させる記憶訓練です。
対象は記憶障害で、半側空間無視には用いません。
3:× 自己教示法は、行動の手順を自分に言い聞かせながら行う方法です。
主に遂行機能障害や衝動性・注意障害に用います。
4:× 問題解決訓練は、目標設定・計画・実行・確認の手順を練習する遂行機能障害への介入です。
5:○ プリズム適応療法は、視野を右へずらすプリズム眼鏡をかけて目標を指さす動作を繰り返す方法です。
眼鏡を外したあとに到達運動が左へずれる残効が生じ、左側への注意や探索が改善します。
【ポイント】
半側空間無視への介入には、プリズム適応療法、視覚探索訓練、左側への手がかり刺激などがあります。
ペグ法・間隔伸長法は記憶障害、自己教示法・問題解決訓練は遂行機能障害と整理して覚えます。