70歳の男性。
統合失調症。
数回の入院歴があるが、精神科デイケアを利用しながら独居生活を継続していた。
半年前に脳梗塞を発症し、軽度の右片麻痺を呈した。
最近、体力低下が原因でデイケアへの通所回数が減り、「家事ができなくなった」と訴えた。
今後、独居生活が困難になることが予想された。
現時点で、精神科デイケアの担当作業療法士が優先して検討すべきものはどれか。
正答2
解説
正解は2です。
70歳の統合失調症の男性が、脳梗塞後の体力低下で家事が難しくなったときに、優先して検討するサービスを問う問題です。
本例は65歳以上であり、脳梗塞の後遺症による生活機能の低下が問題になっています。
65歳以上の人は介護保険の第1号被保険者であり、同様のサービスは障害福祉サービスより介護保険が優先されます。
【選択肢別解説】
1:× 本例の精神症状は落ち着いており、困っているのは身体面の体力低下と家事です。
精神科病院への入院が必要な状態ではありません。
2:○ 介護保険を申請すれば、訪問介護による家事援助や通所サービスを利用できます。
独居生活を続けるための支援として最も優先して検討します。
3:× 同行援護は、視覚障害により移動が著しく困難な人の外出に同行するサービスです。
本例には視覚障害がないため対象外です。
4:× 重度認知症患者デイケアは、精神症状や行動異常が著しい認知症の人を対象とします。
本例は認知症ではないため該当しません。
5:× 地域生活支援センターの見学は、相談や交流の場を探すうえでは役立ちます。
しかし家事ができないという差し迫った生活課題を直接補う手段にはなりません。
【ポイント】
障害者総合支援法の福祉サービスと介護保険のサービスが重なる場合は、介護保険が優先されます(介護保険優先原則)。
精神障害がある高齢者でも、加齢や脳血管疾患による生活機能の低下には介護保険を活用します。