42歳の女性。
最近、手の震え、歩行時のふらつきがひどくなり、神経内科を受診した。
精査の結果、脊髄小脳変性症と診断された。
頭部MRIを下に示す。
頭部MRIの画像で正しいのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
脊髄小脳変性症は、小脳やその連絡路の神経細胞が徐々に変性・脱落する疾患です。
MRIでは、梗塞や出血のような局所の病変ではなく、小脳全体の萎縮が特徴です。
手の震え(企図振戦)や歩行時のふらつきは、小脳性運動失調の症状です。
【選択肢別解説】
1:× ①は小脳の脳溝の開大も局所の信号異常もみられず、萎縮を示す画像ではありません。
2:× ②は右小脳半球に小さな高信号域があり、局所の病変(小梗塞など)を示す画像です。
脊髄小脳変性症のような全体の萎縮ではありません。
3:× ③は右小脳半球に大きな高信号域があり、局所の病変を示す画像です。
4:○ ④は小脳の脳溝が全体に開いて小脳回が目立ち、第4脳室も拡大しています。
小脳全体の萎縮を示しており、脊髄小脳変性症に一致します。
5:× ⑤は右小脳半球に大きな病変があり、周囲を圧排しています。
腫瘍や出血など局所の占拠性病変を示す画像であり、変性疾患の所見ではありません。
【ポイント】
脊髄小脳変性症では、小脳の萎縮に加えて、病型によっては脳幹(橋)の萎縮もみられます。
多系統萎縮症では、橋の十字状の高信号(hot cross bun sign)が知られています。