50 歳の女性。
脳出血後の左片麻痺。
発症後2か月経過し、Brunnstrom 法ステージ上肢Ⅴ、手指Ⅴであった。
図の作業活動のうち、この患者が困難なのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
Brunnstrom法ステージ上肢Ⅴ、手指Ⅴは、分離運動がかなり可能になった段階です。
ただし手指の個別の細かな動きは不十分で、肩より高い位置での持続的な作業や巧緻動作はまだ難しい時期です。
図の作業活動を、上肢の挙上位の保持と手指の巧緻性の要求度で比べます。
【選択肢別解説】
1:× 革細工は机上で、非麻痺側の手で道具を持ち、麻痺側の手で革を押さえて行えます。
麻痺側は固定の役割が中心で、ステージⅤでも可能です。
2:× 陶芸は机上で、両手の手のひらで粘土をこねたり伸ばしたりする作業です。
粗大な握りや押しつけが中心で、ステージⅤでも可能です。
3:○ マクラメは、目の高さより上に吊るした紐を両手で持ち上げたまま結んでいく作業です。
肩を屈曲位に保ちながら手指で紐を操作する必要があり、この患者には困難です。
4:× 木工の塗装は、非麻痺側の手で刷毛を持ち、麻痺側の手を作品に添えて支える作業です。
麻痺側は補助的な役割で、ステージⅤでも可能です。
5:× 和紙ちぎり絵は、机上で両手で和紙をつまんでちぎる作業です。
ステージⅤでは指腹つまみや横つまみが可能になるため、遂行できます。
【ポイント】
ステージⅤの手指は、対向つまみ、筒握り、球握りなどが可能ですが、個々の手指の分離はまだ不十分です。
作業を選ぶときは、上肢をどの高さで保持するかと、手指にどの程度の巧緻性が必要かを分析します。