背臥位のまま右手でスマートフォンを持ち電子書籍を閲覧していた。
図のように、この時の肩関節は屈曲40度、肘関節は屈曲90度であった。
文字が見づらいためゆっくり肘を曲げて画面を顔に近づける際に活動する筋と収縮様式の組合せで正しいのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
重力が運動をどちらに助けるかを考え、主動作筋と収縮様式を判断する問題です。
背臥位で肩関節屈曲40度のとき、前腕は顔の方へ倒れかかる位置にあり、肘をさらに曲げる方向は重力に従う方向です。
【選択肢別解説】
1:× 肘を曲げる運動は重力が助けるため、上腕二頭筋は主に働きません。
また遠心性収縮は筋が伸びながら力を出す様式なので、屈曲時の屈筋には当てはまりません。
2:× 上腕二頭筋は肘屈曲筋ですが、本動作の屈曲は重力によって起こります。
ゆっくり制御しているのは伸筋側です。
3:○ 前腕とスマートフォンの重みで肘は屈曲方向へ倒れようとします。
これをゆっくり制動するため、肘伸展筋の上腕三頭筋が筋長を伸ばしながら収縮します。
これが遠心性収縮です。
4:× 求心性収縮は筋が短縮しながら力を出す様式です。
上腕三頭筋が求心性に収縮すると肘は伸展し、画面は顔から遠ざかります。
5:× 等張性収縮は求心性と遠心性の両方を含む広い呼び方です。
本問では筋が伸張される点が要点なので、遠心性収縮がより正確な答えです。
【ポイント】
重力方向へゆっくり動くときは、反対側の筋(拮抗筋)が遠心性に働きます。
椅子に座る動作の大腿四頭筋と同じ考え方です。