80歳の女性。
77歳頃から物忘れが目立ち始め、今では歩行時のつまずきやすさ、書字の震えがある。
日によって程度は異なるものの、自宅のテレビや窓、棚のガラス戸など、光沢のあるところに知らない人が映って見えるようになった。
「テレビに知らない人の顔が見える」「変なおじいさんが裸でいる」などと家族に訴え、ガラス戸に向かって怒鳴る様子もみられた。
家族と物忘れ外来を受診した。
PETでは頭頂葉から後頭葉の一部に糖代謝の低下が認められた。
作業療法士から家族へのアドバイスとして適切なのはどれか。
正答5
解説
本症例は77歳頃からの物忘れ、歩行時のつまずきやすさ、書字の震え、日によって程度が異なる認知機能の変動、光沢のあるところに人が見える幻視から、Lewy小体型認知症が考えられる。
PETでの頭頂葉から後頭葉の糖代謝低下もLewy小体型認知症に特徴的な所見である。
Lewy小体型認知症の幻視に対しては、見えている内容を否定せず気持ちを受け止めることが適切である。
部屋を薄暗くすると幻視を誘発しやすく、きっぱり否定すると興奮を助長する。