66歳の女性。
左変形性股関節症。
後方アプローチによる人工股関節全置換術を受けた。
全荷重で術後リハビリテーション中である。
退院後の生活指導として正しいのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
後方アプローチの人工股関節全置換術(THA)では、関節の後方の組織を切開するため、股関節の屈曲・内転・内旋が重なると後方脱臼しやすくなります。
生活指導では、深い屈曲と内転・内旋をとらない動作方法を指導します。
【選択肢別解説】
1:× 和式トイレはしゃがみ込むため、股関節を深く屈曲させます。
後方脱臼の危険があるので、正しくは洋式トイレを使用します。
2:× 足を組むと術側の股関節が屈曲・内転・内旋位になり、後方脱臼の典型的な肢位になります。
正しくは両膝を軽く開いて座ります。
3:× 低い椅子では立ち座りの際に股関節の屈曲角度が大きくなります。
正しくは座面の高い椅子を選び、深い屈曲を避けます。
4:○ 床の物を拾うときに非術側を前に出すと、術側の下肢は後ろに引いた位置になり、術側の股関節は伸展寄りに保たれます。
術側股関節の深い屈曲を避けられるため、脱臼予防として適切です。
5:× 外側から手を伸ばして靴を履くと、体幹を前に倒しながら術側股関節を屈曲・内転・内旋させることになります。
正しくは股関節を外旋・外転させて内側から手を伸ばすか、長柄の靴べらを使います。
【ポイント】
後方アプローチでは屈曲・内転・内旋、前方アプローチでは伸展・内転・外旋が脱臼肢位です。
アプローチの方向と禁忌肢位をセットで覚えておくと、生活指導の問題に対応できます。