46 歳の男性。
脳梗塞による右片麻痺。
Brunnstrom 法ステージは上肢Ⅴ、手指 Ⅴ、下肢Ⅴ。
発症後7か月が経過し、認知機能は MMSE が 24 点、軽度の注意障害を認めている。
既に退院し、父母と同居している。
発症前は内装業に従事していたが、同職での復職が困難であることから、就労移行支援による雇用を目指している。
作業療法士が患者に実施する内容で正しいのはどれか。
正答3
解説
正解は3です。
就労移行支援は、一般企業への就職を希望する障害者に、原則2年間の範囲で訓練と就職活動の支援を行う障害福祉サービスです。
軽度の注意障害が残る本症例では、実際の作業場面で何ができ、どこで困るのかを確かめることが重要です。
【選択肢別解説】
1:× 就労準備の課題がすべてなくなるまで待つと、就職の機会を逃します。
課題が残っていても、環境調整や支援を工夫しながら就職を目指します。
2:× 雇用された後も、職場への定着支援が行われます。
就労移行支援事業所による一定期間のフォローや、就労定着支援などのサービスが続きます。
3:○ 高次脳機能障害の影響は、検査室よりも実際の職場に近い場面で明らかになります。
職場実習などの実際の場面で職業評価を行い、適性や必要な配慮を把握するのが正しいです。
4:× 雇用条件は本人の能力や体力に合わせて調整します。
短時間勤務から始めるなど、条件をそのまま満たすことを前提にしません。
5:× 通勤の自立も支援の目標であり、付き添いを前提とはしません。
経路の練習などを通して、自力で通勤できるよう支援します。
【ポイント】
高次脳機能障害者の就労支援では、実際の職場に近い場面での評価と、就職後の定着支援が重要です。
「実場面評価」「段階的な就労」「就職後のフォロー」の3点を押さえましょう。