66歳の女性。
歌が好きでカラオケをよく楽しんでいたが、1年前から言葉数が少なくなり夫が心配して精神科を初めて受診した。
MMSEは正常範囲内であった。
MRIでは前頭葉優位の限局性脳萎縮があり、SPECTでは両側の前頭葉から側頭葉に血流低下が認められた。
現在は定年退職した夫と2人暮らしをしており、家事は夫が行っている。
デイケアに週1回通所しており、好きだった塗り絵や和紙工芸などの作業活動に参加するが、落ち着きがなく途中で立ち去ろうとする行動が頻回にみられる。
作業活動の持続を促す対応として最も適切なのはどれか。
正答1
解説
前頭葉優位の限局性脳萎縮とSPECTでの前頭葉〜側頭葉の血流低下から、前頭側頭型認知症(行動障害型)が考えられる。
MMSEが正常範囲内であることも初期の前頭側頭型認知症に合致する。
落ち着きがなく途中で立ち去る行動は脱抑制や被転導性の亢進を反映している。
注意がそれた際に道具や材料を見せながら声をかけることで、視覚的な手がかりにより注意を作業に戻すことができる。
立ち去ることを禁止する対応は逆効果で興奮を招く。
新しい手工芸は混乱を招く。