22歳の女性。
幼少期から聞き分けの良い子だと両親に評価されてきた。
完全主義であり、社交的ではないものの仲の良い友人はいた。
中学生の時に自己主張をして仲間はずれにされ、一時的に保健室登校になったことがある。
その後は優秀な成績で高校、大学を卒業したが、就職してからは過剰適応によるストレスで過食傾向になった。
体重増加を同僚に指摘されてから食事を制限し、身長は170cm だが体重を45kg未満に抑えることにこだわるようになった。
この患者への外来での作業療法士の関わりとして最も適切なのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
完全主義で過剰適応の傾向があり、体重へのこだわりから食事を制限している神経性やせ症の女性です。
作業療法では、失敗を恐れずに取り組める体験を通して完全主義をゆるめることがねらいになります。
【選択肢別解説】
1:× 幼少期の母子体験に触れるのは深い心理療法の領域です。
外来作業療法の関わりとしては不適切で、不安を強めるおそれもあります。
2:× 作業療法の目的は開始時に明確に伝えるべきです。
半年もかけて伝えると、本人は何のために通うのかがわからなくなります。
3:× 体重をグラフ化すると、体重へのこだわりをさらに強めてしまいます。
体重管理は医師などのチームが扱う内容です。
4:○ 失敗しても大丈夫だと伝えることで、完全主義による緊張がゆるみます。
結果にこだわらず作業を楽しむ体験は、柔軟な考え方を育てます。
5:× 作品の背景を分析して伝えるのは解釈的な関わりです。
本人の内面に踏み込みすぎて、防衛や不信を招くおそれがあります。
【ポイント】
摂食障害の作業療法では、体重や食事を直接扱うより、完全主義や自己評価の低さに働きかけます。
「失敗してよい安全な場」を提供することが大切です。