正答1・3・5
解説
本問は採点除外(公式で1と3と5のいずれも正解とされた問題)です。
1つを選ぶ設問ですが、厚生労働省は複数の正解があるため、1・3・5のいずれを選んでも正解として採点すると公表しています。
細菌による腸管感染症や食中毒には、菌が産生する毒素が症状を起こすものと、菌が腸の粘膜に侵入して炎症を起こすものがあります。
赤痢菌・ボツリヌス菌・腸管出血性大腸菌は、いずれも毒素が症状に関わるため、3つとも正解とされました。
【選択肢別解説】
1:○ 赤痢菌は大腸の粘膜に侵入して炎症を起こしますが、志賀毒素も産生します。
この毒素が粘膜の障害や重い症状に関わるため、正解とされました。
2:× サルモネラは腸の粘膜に侵入して増殖し、炎症を起こして発熱や下痢を生じる感染型の菌です。
毒素が症状の主な原因ではありません。
3:○ ボツリヌス菌は、強力な神経毒であるボツリヌス毒素を産生します。
毒素が神経筋接合部でアセチルコリンの放出を妨げ、眼瞼下垂や嚥下障害、呼吸筋麻痺を起こします。
4:× カンピロバクターは腸の粘膜に侵入して腸炎を起こす感染型の菌です。
毒素が症状の主な原因ではなく、Guillain-Barré症候群の先行感染としても重要です。
5:○ 腸管出血性大腸菌(O157など)は、志賀毒素(ベロ毒素)を産生します。
この毒素が出血性の腸炎や、溶血性尿毒症症候群(HUS)を起こします。
【ポイント】
毒素が主役の代表はボツリヌス菌(神経毒)と腸管出血性大腸菌(ベロ毒素)で、赤痢菌も志賀毒素を産生します。
サルモネラとカンピロバクターは、菌が腸に侵入して増える感染型の代表です。