30歳の男性。
統合失調症。
3週前に工場で働き始めた。
外来作業療法ではパソコンを使用した認知リハビリテーションを継続している。
ある時、同じ作業療法に参加する2人の患者から同時に用事を頼まれ、混乱した様子で相談に来た。
この患者の職場における行動で最もみられる可能性があるのはどれか。
正答5
解説
正解は5です。
統合失調症の患者が、2人から同時に用事を頼まれて混乱し、相談に来た場面です。
複数の要求を整理し、優先順位をつけて処理することが苦手な状態がうかがえます。
これは統合失調症の認知機能障害のうち、遂行機能の障害にあたります。
【選択肢別解説】
1:× 挨拶ができないことは、この場面から読み取れる特徴ではありません。
事例では自分から相談に来ており、基本的な対人行動はとれています。
2:× 心気的な訴えが多いことは、この場面からは読み取れません。
身体の不調へのとらわれを示す記載はありません。
3:× 体力がなく疲れやすいことは、この場面の問題とは関係しません。
混乱の原因は体力ではなく、同時に来た要求を整理できないことです。
4:× すぐに仕事に飽きてしまうことは、この場面からは読み取れません。
認知リハビリテーションを継続しており、意欲の持続に問題がある記載もありません。
5:○ 仕事の段取りがつけられないことが最もみられやすいです。
職場では複数の指示が重なることが多く、順序や優先度を判断して計画的に進める力が求められます。
同時の依頼で混乱した様子から、段取りの困難として現れる可能性が高いです。
【ポイント】
統合失調症の認知機能障害には、注意、記憶、遂行機能、処理速度の障害があります。
就労支援では、指示を一つずつ出す、手順書を用意するなどの工夫を職場と共有します。