52歳の男性。
統合失調症で精神科入院歴があるが、この9年間は治療中断しており、時々幻聴に影響された言動がみられる。
医師の往診のあと、なんとか本人の同意を得て訪問支援開始となった。
初回訪問時、居間で20分ほど落ち着いて話ができる状況である。
初期の訪問において、作業療法士が最も留意すべきなのはどれか。
正答5
解説
正解は5です。
9年間治療を中断していた統合失調症の男性に、本人の同意をなんとか得て訪問支援を始めた初期の場面です。
初期の訪問で最も大切なのは、本人が訪問を受け入れ続けられる信頼関係をつくることです。
【選択肢別解説】
1:× 服薬は重要ですが、初期から積極的に勧めると警戒心を強め、訪問を拒否されるおそれがあります。
まず関係づくりを優先します。
2:× 1日に何度も訪問すると、本人にとって侵入的で負担になります。
訪問の頻度は本人が受け入れられる範囲から始めます。
3:× 整理整頓を促すことは、本人の生活に踏み込みすぎる関わりです。
関係ができていない段階では拒否感を招きます。
4:× 毎回違うスタッフが訪問すると、関係が深まらず、本人の不安も強めます。
初期は同じスタッフが継続して訪問するのが基本です。
5:○ 本人の興味や関心事を把握すると、共通の話題ができ、本人の希望に沿った支援の糸口になります。
信頼関係を築くうえで最も留意すべき点です。
【ポイント】
未治療・治療中断者へのアウトリーチでは、本人のペースを尊重し、関心や困りごとから関係をつくります。
医療的な介入は、信頼関係ができてから段階的に進めます。