正答1
解説
正解は1です。
右冠動脈は、主に右心室と左心室の下壁を栄養するほか、多くの人で洞結節と房室結節も栄養しています。
そのため右冠動脈の閉塞(下壁梗塞)では、徐脈や房室ブロックなどの刺激伝導系の障害が起こりやすくなります。
一方、左冠動脈(前下行枝・回旋枝)は左心室の大部分を栄養するため、その閉塞ではポンプ機能の低下による合併症が起こりやすくなります。
【選択肢別解説】
1:○ 房室結節を栄養する動脈は、多くの人で右冠動脈から出ます。
そのため右冠動脈の閉塞では、房室伝導ブロックが特徴的に起こります。
2:× 心原性ショックは、左心室の広い範囲が壊死してポンプ機能が大きく低下したときに起こります。
広範な前壁梗塞を起こす左冠動脈の閉塞で起こりやすい合併症です。
3:× 心室中隔穿孔は、中隔の大部分を栄養する左冠動脈前下行枝の閉塞による前壁中隔梗塞で起こりやすい合併症です。
4:× 心室性頻拍は、梗塞の部位にかかわらず起こる不整脈です。
右冠動脈の閉塞に特徴的なものではありません。
5:× 肺うっ血は、左心室の機能が低下して左心不全になったときに起こります。
左冠動脈の閉塞による広範な梗塞で起こりやすい所見です。
【ポイント】
右冠動脈の閉塞は下壁梗塞となり、徐脈や房室ブロックが起こりやすくなります。
左冠動脈前下行枝の閉塞は前壁中隔梗塞となり、心不全や心原性ショックが起こりやすくなります。