70 歳の男性。
脳血管障害による左片麻痺。
車椅子からベッドへの移乗は介助バーを使用して1人で何とか可能である。
初回評価時の車椅子からベッドへの移乗場面において、ベッド、車椅子、介助バー及び作業療法士の相対的な位置関係で適切なのはどれか。
正答4
解説
正解は4です。
片麻痺患者の移乗は、非麻痺側の方向へ移るように車椅子を置くのが基本です。
左片麻痺の本例では、ベッドが患者の右側(非麻痺側)に来るように車椅子をベッドに斜めにつけます。
患者は右手で介助バーを握って立ち上がり、右へ向きを変えてベッドに座ります。
作業療法士は、膝折れや崩れが起こりやすい麻痺側(左)の前方に立って備えます。
【選択肢別解説】
1:× 車椅子は介助バーの方を向いていますが、ベッドが患者の左側(麻痺側)にあり、麻痺側へ移乗する配置です。
作業療法士も患者の右側(非麻痺側)に立っており不適切です。
2:× 1と同じく麻痺側(左)へ移乗する配置です。
さらに作業療法士が患者と介助バーの間に立っており、バーを握る動作や移乗の進路を妨げます。
3:× 車椅子の向きは4と同じで、非麻痺側へ移乗する配置です。
しかし作業療法士が患者の後方の右寄り(非麻痺側)に立っており、崩れやすい麻痺側を保護できません。
4:○ ベッドが患者の右側(非麻痺側)に来るように車椅子を斜めにつけ、右手で介助バーを握れる配置です。
作業療法士は患者の左前方(麻痺側)に立ち、麻痺側への崩れや膝折れに対応できます。
5:× 車椅子の向きは4と同じですが、作業療法士が介助バーをはさんで患者の反対側に立っています。
患者の体にすぐ手が届かず、麻痺側を保護できない位置です。
【ポイント】
片麻痺者の移乗の基本は、非麻痺側へ移る、車椅子はベッドに斜めにつける、介助者は麻痺側に立つ、の3点です。
初回評価では能力がまだわからないため、転倒の危険が高い麻痺側から見守ります。