正答2
解説
正解は2です。
図の喀痰Gram染色標本では、好中球の周りや背景に、赤く染まった小さな菌が多数散らばっています。
菌は、短い桿菌から球菌に近い形のものまで混じった、小型のグラム陰性球桿菌です。
市中肺炎の原因菌で、小型のグラム陰性球桿菌であり、ヒツジ血液寒天培地に発育しない菌を考えます。
これらの条件から、Haemophilus influenzaeと判断します。
【選択肢別解説】
1:× Acinetobacter baumanniiはグラム陰性球桿菌ですが、ヒツジ血液寒天培地によく発育します。
院内感染の原因菌として重要です。
2:○ Haemophilus influenzaeは、発育にX因子(ヘミン)とV因子(NAD)を必要とします。
ヒツジ血液寒天培地ではV因子が利用できないため発育せず、チョコレート寒天培地で発育します。
3:× Klebsiella pneumoniaeは、太めのグラム陰性桿菌で、莢膜をもちます。
ヒツジ血液寒天培地によく発育します。
4:× Moraxella catarrhalisは、そら豆が向き合ったようなグラム陰性双球菌です。
ヒツジ血液寒天培地にも発育します。
5:× Pseudomonas aeruginosaは、グラム陰性桿菌で、ヒツジ血液寒天培地によく発育します。
【ポイント】
Haemophilus influenzaeは、黄色ブドウ球菌の周りだけに発育する衛星現象を示します。
市中肺炎の三大原因菌は、肺炎球菌、Haemophilus influenzae、Moraxella catarrhalisです。