正答1
解説
正解は1です。
慢性肝疾患の患者に意識障害が出現しており、肝性脳症が疑われる状況です。
別冊No.5では、前頭部(Fp1、Fp2、F3、F4)優位に高振幅の鈍い波が反復しています。
1つ1つの波は陰性・陽性・陰性の3つの成分からなり、1〜2 Hz程度で全般性に出現しています。
この形と分布は三相波の特徴であり、肝性脳症に代表的な所見です。
【選択肢別解説】
1:○ 三相波は前頭部優位に出現する高振幅の三相性の波です。
肝性脳症などの代謝性脳症でみられ、図の所見と臨床像に一致します。
2:× 徐波群発は、背景脳波から突発的に徐波がまとまって出現する所見です。
図のような三相性の波形の反復とは異なります。
3:× 棘徐波複合は、鋭く尖った棘波と徐波が組になった波形で、てんかんでみられます。
図には棘波の成分がありません。
4:× 周期性同期性放電は、平坦化した背景にほぼ1秒周期で鋭い波が反復する所見です。
Creutzfeldt-Jakob病などでみられます。
5:× ヒプスアリスミアは、高振幅徐波と棘波が無秩序に混在する所見です。
乳児のWest症候群でみられます。
【ポイント】
三相波は肝性脳症のほか、腎不全などの代謝性脳症でもみられます。
周期性同期性放電はCreutzfeldt-Jakob病、ヒプスアリスミアはWest症候群と対で覚えます。