正答2
解説
正解は2です。
造血器腫瘍では、特定の染色体異常によって特定の融合遺伝子が生じ、病型の診断や予後の判定に用いられます。
図の所見を確認します。
G分染法の核型では、16番染色体の一方が矢印で示されています。
その16番染色体は、相同のもう一方と比べて短腕と長腕の縞模様の配置が異なっています。
結果の欄には、46,XY,inv(16)(p13.1q22)と記載されています。
これは16番染色体の短腕13.1と長腕22の間で切れて逆向きにつながった逆位です。
この逆位によって、16q22のCBFB遺伝子と16p13.1のMYH11遺伝子が融合します。
【選択肢別解説】
1:× BCR-ABL1は、9番と22番の転座t(9;22)で生じる融合遺伝子です。
慢性骨髄性白血病やフィラデルフィア染色体陽性の急性リンパ性白血病でみられます。
2:○ CBFB-MYH11は、inv(16)(p13.1q22)で生じる融合遺伝子です。
異常な好酸球の増加を伴う急性骨髄単球性白血病に特徴的で、予後良好な型です。
3:× ETV6-RUNX1は、12番と21番の転座t(12;21)で生じる融合遺伝子です。
小児のB細胞性急性リンパ性白血病でみられます。
4:× PML-RARAは、15番と17番の転座t(15;17)で生じる融合遺伝子です。
急性前骨髄球性白血病でみられます。
5:× RUNX1-RUNX1T1は、8番と21番の転座t(8;21)で生じる融合遺伝子です。
成熟傾向のある急性骨髄性白血病でみられます。
【ポイント】
t(8;21)とinv(16)はどちらもコア結合因子(CBF)の異常で、予後良好な急性骨髄性白血病です。
t(15;17)はPML-RARAで急性前骨髄球性白血病と組で覚えましょう。