正答5
解説
正解は5です。
固定液は、組織の蛋白質を変化させて自己融解や腐敗を防ぎます。
その作用機序は、架橋を形成するものと、蛋白質を凝固・沈殿させるものに大別されます。
【選択肢別解説】
1:× 酢酸は核蛋白を沈殿させる作用をもつ固定液成分です。
メチレン架橋はつくらず、組織を膨化させるため他の固定液と混合して用います。
2:× アセトンは脱水によって蛋白質を凝固させる固定液です。
酵素活性が保たれやすく、酵素組織化学に用いられます。
3:× エタノールも脱水によって蛋白質を凝固させる固定液です。
グリコーゲンの保存や細胞診の固定に用いられます。
4:× ピクリン酸は蛋白質と結合して沈殿させる固定液成分です。
ブアン液などに含まれ、メチレン架橋はつくりません。
5:○ ホルマリン(ホルムアルデヒド)は、蛋白質のアミノ基などの間にメチレン架橋をつくって固定します。
組織の形態がよく保たれるため、病理組織標本で最も広く用いられます。
【ポイント】
ホルマリンとグルタルアルデヒドは架橋型、エタノール・メタノール・アセトンは脱水凝固型です。