正答3
解説
正解は3です。
門脈圧亢進症は、肝硬変などで肝臓の中を血液が通りにくくなり、門脈の圧が上がる状態です。
行き場を失った門脈血は、側副血行路を通って大静脈系へ流れます。
その結果、脾臓のうっ血と、側副血行路の静脈拡張が起こります。
この問題は門脈圧亢進症で起こりにくいものを選ぶので、○ が答え(起こりにくい所見)です。
【選択肢別解説】
1:× 脾静脈は門脈に注ぐため、門脈圧が上がると脾臓がうっ血して腫大します。
門脈圧亢進症で起こりやすい所見です。
2:× 左胃静脈などを経て食道の静脈へ血液が流れ込み、食道静脈瘤ができます。
門脈圧亢進症で起こりやすく、破裂すると大出血します。
3:○ 下大静脈のうっ血は、右心不全など肝臓より下流の圧が上がったときに起こります。
門脈圧亢進症は肝臓より上流の門脈系の圧上昇なので、起こりにくいです。
4:× 上直腸静脈から中・下直腸静脈への側副路ができ、直腸の静脈が拡張して出血することがあります。
門脈圧亢進症で起こりうる所見です。
5:× 臍傍静脈を経て腹壁の皮下静脈へ血液が流れ、臍を中心に放射状に怒張します。
メドゥーサの頭と呼ばれる所見で、門脈圧亢進症で起こります。
【ポイント】
門脈圧亢進症の側副路は、食道(食道静脈瘤)・臍周囲(メドゥーサの頭)・直腸(痔静脈の拡張)の3か所が代表です。
脾腫による汎血球減少(脾機能亢進症)もあわせて覚えましょう。